タイタニックベアとの対面

来たる 2023年 7月1日 (土) 
この日はテディベア史にとって歴史的な日になる
世界中のアンティークテディベアファンの間では噂されています。

なぜか?

シュタイフの本社があるドイツ南部の小さな街ギーンゲンにて
「シュタイフサマーフェスティバル」が開催されます。
そのメインイベントとも言われる「アンティークシュタイフ特別オークション」が
2023年7月1日(土)日本時間21時より開催されます。

このオークションにとある有名なテディベアが出品されます。

日本テディベア協会最年少理事であり
このオークションを主催する世界最大の玩具専門オークションハウス
ラーデンブルガートイオークション日本担当営業である田中秀弥が
この度、貴重なテディベアに会いに行ってきましたのでご報告いたします。

今回の渡独は買付の旅ですが、最大の目的は
「オッテロ」と名付けられた真っ黒なテディベアに会うこと

テディベア好きな方はご存知かもしれません

1912年4月タイタニック号の悲劇は起こりました
シュタイフ社はこの悲劇に追悼の意をこめて
真っ黒のテディベアを制作しました

その数はたった82体

当時の生産数からしてもかなりの少なさです
当時はまだ黒人差別も根強く、また追悼のためのテディベアだったので
あまり売れないとの判断からこの数だったと考えられています

さらにこの子にはアンティークシュタイフファンを
虜にするとある秘密が、、、

この黒いテディベアのうち
一体が1990年にイギリスの名門オークション会場
「サザビーズ」にて競売にかけられました

当時の落札価格としては最高クラスの価格で
新聞やテレビなどで取り上げられ瞬く間に
有名な黒いテディベア、通称タイタニックベアと
呼ばれるようになりました

この黒いタイタニックベアを落札したのは
アメリカ人テディベアコレクターの
スーザン・キルゴワ・ワイリーさんでした

彼女はこの黒いタイタニックベアに
「オッテロ」という名前をつけました

その後、シュタイフ社は
この黒いタイタニックベア「オッテロ」と
同じ仕様でたくさんのレプリカテディベアを作り世界中で販売しました

日本のコレクターさんの中にも
このタイタニックベアのレプリカを
お持ちの方は多いのではないでしょうか

残念ながらスーザンさんは昨年一月に
この世を去りました

彼女の愛した「オッテロ」をご紹介する前に追悼の意を表します

彼女の生前の希望から全てのコレクションは
ボスのオークションハウスに託されることになり
7月にシュタイフ本社にて開催される特別オークションにて競売にかけられます

世界で最も有名と言っても過言ではない
「オッテロ」は30年間スーザンさんに可愛がられまた新たな人生を歩むことになります

テディベア史上歴史的な日となる
7月のアンティークシュタイフ特別オークションその瞬間を
オークションハウスの一員として会場にて直接見ることができ
とてもとても嬉しく思っています

ボスの好意で、今回は特別にスイスにある秘密の保税倉庫にて
見せてもらえることになりました

世界中の誰よりも早く日本の皆さまに「オッテロ」をご紹介します

スーザンさんの愛した「オッテロ」とスイスのバーゼルにある
高度のセキュリティがかかった保税倉庫でご対面しました。
スーザンさんのコレクションはアメリカからスイスに運ばれてオークションの時を待っています。
EUの関税の関係にてスイスにおりますがオークション前日はシュタイフの本社へ運ばれます。

コチラは当時のサザビーズからの請求書です。

「オッテロ」が瞬く間に有名となった当時の新聞記事です。
なんと私の生まれた月、とても運命を感じました。母に聞くとこのニュースを
祖母と一緒にTVで見た記憶があるそう。

この「オッテロ」はテディベア史上最高額が付くと予想され話題となっています。
この子の新たなパートナー探しを現地で見届けたいと思っております。

問い合わせ先

オークションハウスサイデル ジャパンオフィス
ラーデンブルガートイオークション
日本担当営業:田中秀弥

サイデルジャパン(ブリュッケテディベアーズ)
Email : st@anbrucke.com
Instagram : brucke_bears ※当日の様子はインスタにて公開予定