1995年1月17日、大地震が関西地区を襲いました。私たちは、この大地震に遭遇した不幸な人々に手を差し伸べる ために、テディベアワールドの仲間が協力して何かできるのではないかと考えました。阪神大震災が起こった 直後にリンダ・マリンズさんはすぐさま立ち上がって世界のアーティストに義援を呼びかけました。 「テディベアのパワーで被災者を助けましょう。特別に一体限定のベアを作って提供してください。これを オークションにかけて利益を被災者救援に役立てましょう」というものです。この呼びかけに賛同したアーティストは99人、99体のベアが集まりました。オークションは、大震災からちょうど1年目にあたる1月 の30日に東京プリンスホテルで開催されました。日本テディベア協会は実行委員会を作ってお世話しました。

リンダ・マリンズさんの本を多く出版していると同時に雑誌「テディベア&フレンズ」で知られている出版社ホビーハウスプレスが、オークションカタログの出版を引き受けてくれました。99人の世界に一体しかないベアたちがオールカラーで掲載されていて、これだけでも歴史に残る価値あるカタログに仕上がりました。 肝心のベアたちは、リンダさんが「短時間によくこれだけのものをつくってくれました」と感激したほどの粒ぞろい。

さて1月30日。午後4時にはすでにお客様が入りはじめ、会場に飾られたオークションベアに、さっそく熱い視線が向けられました。 ヒゲの殿下の愛称のある三笠宮家寛仁(ともひと)親王の妃殿下(奥様)信子さまがお二人のお嬢様と共に、5時過ぎにお見えになりました。その頃にはホテル一広い会場の鳳凰の間もオークション開始を待つ人でいっぱいになっていました。その人ごみを縫ってテレビカメラが移動し、記者たちが話を聞いて回ります。

午後6時。案内のアナウンスに導かれて席についた人々が静まるなか、小野塚会長やリンダ・マリンズさん、日本小児精神医学研究会の長尾先生のスピーチがあって、いよいよオークションが開催されました。

カタログのナンバー順に全面のスクリーンには、ベアの写真が大きく写しだされます。 オークショニアは歯切れよく金額をつり上げていきます。500人余のビダーたちの中か勢いよく上がるパドルは、金額が上昇するに従い次第に数が減っていきます。 「では20万円でパドルナンバー279の方が落札されました。」とポンとハンマーが打たれます。 場内は次第にもえあがっていきます。それにチャリティーの気持ちが加わって、ベアの値段は予想以上に高くなりました。 こうして次々にベアたちの買い手が決まっていきました。 カタログに掲載された99体の他に、メーカーなどから追加でチャリティーされたベアがあって、132体がすべて買われ総計2,246万円になりました。

これほど大々的なテディベアのオークションが日本で行われたのははじめてのことです。それだけに主催した 私たち日本テディベア協会の準備不足や不手際のため、混乱や不都合が生じた面もありました。ご迷惑をおかけした方々には深くお詫び申し上げます。 なお、寄付先の日本小児精神医学研究会では、この義援金を有効に使用するために準備委員会を設立して検討していますと代表の長尾圭三先生からご連絡をいただいています。

  • 主催 日本テディベア協会、リンダ&ウォーリー・マリンズ、メアリー&ギャリー・ルッデル

  • 後援 フジテレビジョン、TOKYO FM

  • 協賛 特別協賛/蓼科テディベア美術館、伊豆テディベアミュージアム、株式会社タカラ/ほか総計115社

  • 支援 総計85名

  • 寄付先 日本小児精神医学研究会

  • 開催日  1996年1月30日

  • 場所 東京プリンスホテル 鳳凰の間

  • 参加者 当日入場者520名、ファックスによる入札522通

  • 出品ベア数  132体

  • 落札ベア数 132体

  • 落札総金額 2,246万円

  • その他の寄付金 16万円 米国ホビーハウスプレス社長ギャリールッデル氏より

  • 最高落札 ロバート・レイクス作「ボビー」(ベアNo.47)金額110万円

なお、「テディベア・リリーフ・インターナショナル」運動を起こした、米国人エルケ&ロン・ブロック夫妻も出席し、1500体のチャリティーベアが新たに日本小児精神医学研究会に寄付されました。

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